肺がんの種類と性質
肺がんにはいくつかの種類があり、がん細胞の種類に応じて小細胞肺がんと非小細胞肺がんの2つに分けられます。さらに非小細胞肺がんは、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんに分けられます。
非小細胞肺がんには、がん細胞の異常のある遺伝子(ドライバー遺伝子)に応じたタイプ分けがあります。非小細胞肺がんに対して分子標的治療薬による治療を検討するときは、どのタイプの遺伝子異常かを調べる必要があります。
- メモ:ドライバー遺伝子とは?
- がん細胞は分裂を繰り返して増殖します。これにはいくつかの遺伝子の異常(変異)が影響していることがわかっており、がん細胞の増殖にかかわる遺伝子をドライバー遺伝子といいます。
- 肺がんではEGFR(イージーエフアール)というドライバー遺伝子の変異がもっとも多く、他にALK(アルク)融合遺伝子など、数種類のドライバー遺伝子変異が知られています。
EGFR遺伝子変異の種類
~EGFR遺伝子エクソン20挿入変異とは?
EGFR(上皮成長因子受容体)は、細胞の成長(増殖)を促す重要な役割をもつ細胞にあるたんぱく質です。正常な細胞のEGFRは細胞を増やす信号のスイッチのオン/オフをきりかえることができますが、がん細胞では、このEGFRの構造が変異し、スイッチが「常にオン」の状態になっています。
EGFR遺伝子の変異のタイプは、変異が起きる部分によってさらに細かく分類されます。EGFR遺伝子エクソン20挿入変異は、EGFR遺伝子の変異のうち、3.5%にみられます(国内データ)*。この遺伝子変異は、これまでのお薬(分子標的治療薬)が作用しにくい構造をしています(下図のイラスト参照)。
リブロファズ®又はライブリバント®は、このようなEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の非小細胞肺がんに対して使用されるお薬です。


- ※一般的な変異:エクソン19欠失、エクソン21 L858R変異という2つの変異を指します。
- *Serizawa, M., et al. Cancer 2014; 120: 1471-1481.
EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の非小細胞肺がん患者さんへの治療法
~2種類のお薬が使用されます
EGFR遺伝子エクソン20挿入変異のある非小細胞肺がんのお薬による治療には、分子標的治療薬、抗がん剤(化学療法剤)の2つが使われます。
| お薬の特徴 | |
|---|---|
| 分子標的治療薬 | ドライバー遺伝子変異を狙い撃ちして、がん細胞の増殖を抑えるお薬です。それぞれのがんのドライバー遺伝子によって使われるお薬が異なるため、がん組織の一部を検査にかけ、特定の遺伝子変異を確認してから治療方針を決定します。リブロファズ®又はライブリバント®も、分子標的治療薬のひとつです。 |
| 抗がん剤(化学療法剤) |
全身に広がったがん細胞を直接攻撃するお薬です。 がん細胞の増殖を妨げ、死滅させるはたらきをもち、多くの患者さんに使われます。その反面、毛根や胃の粘膜など増殖が盛んな正常な細胞にも同様にはたらいてしまうことがあります。 |
| 分子標的治療薬 |
| お薬の特徴 |
|---|
| ドライバー遺伝子変異を狙い撃ちして、がん細胞の増殖を抑えるお薬です。それぞれのがんのドライバー遺伝子によって使われるお薬が異なるため、がん組織の一部を検査にかけ、特定の遺伝子変異を確認してから治療方針を決定します。リブロファズ®又はライブリバント®も、分子標的治療薬のひとつです。 |
| 抗がん剤(化学療法剤) |
| お薬の特徴 |
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全身に広がったがん細胞を直接攻撃するお薬です。 がん細胞の増殖を妨げ、死滅させるはたらきを持ち、多くの患者さんに使われます。その反面、毛根や胃の粘膜など増殖が盛んな正常な細胞にも同様に働いてしまうことがあります。 |
